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2023/06/28 01:26
世界の食卓を彩るビーフ。その中でも注目を集めるのが「グラスフェッドビーフ」という名の肉です。
これはその名の通り、牧草を主食とした牛の肉で、その存在は日本国内外で注目を浴びつつあります。
なぜ今グラスフェッドビーフが注目されているのか?
その理由は、私たちの食事に対する認識の変化にあります。
健康志向が高まる中、食材の選択肢もまた進化を遂げています。
私たちがスーパーなどで見る多くの牛肉は、味を良くするために、穀物を与え肥育した「グレインフェッドビーフ(穀物牛)」で、アメリカのプレミアムビーフ等がこれにあたります。
それとは対照的に牧草を餌にして肥育した牛を「グラスフェッドビーフ(牧草牛)」といい、ヨーロッパやオセアニアで多く見られます。
一般的に穀物を与えると脂がのり、味が濃くなると言われていますが、牧草を与えるとコレステロールが少なく、オメガ3脂肪酸の濃度が高くなります。
また、βカロテン・ビタミンB,C,E・カルシウム・マグネシウム・カリウムといった、人間の健康にとって有益な栄養素も豊富に含まれています。
このような肥育方法からくる栄養素の高さから、近年日本でも注目を集めつつあります。
グラスフェッドビーフの魅力
グラスフェッドビーフは、その肥育の方法からくる「ヘルシー」さが魅力のひとつです。
具体的には牧草を餌に育てられることで、コレステロールが少なく、オメガ3脂肪酸の濃度が高くなるという利点があります。
味についてですが、穀物牛が持つ脂の旨みは少なく、代わりにタンパク質が多く旨味成分が多いので、味の濃さと雑味の少なさが特徴です。
また、グラスフェッドで育てられた牛は、草と一緒に土に含まれるミネラルも摂取するので、香りと深みのある味わいが楽しめます。
従来の牛の美味しさとヘルシーさを追求した「里山牛」
一般的に流通している牛肉である「グレインフェッドビーフ」は、脂身の指しが多く霜降りになるよう栄養価やカロリーが高いトウモロコシなどを与えられています。
一方で、グラスフェッドビーフは、自然に近い環境で放牧され、新鮮な牧草のみを与え、穀物はほぼ与えられずに育てられています。
そのため、赤みが多く低脂肪な肉質となります。
ただ、その反面「硬い」「味がしない」「臭い」といった声も良くお聞きします。
グラスフェッドビーフの中でも「君に届けるカレー」で使用しているのは、黒毛和牛の経産牛(出産を経験した牛)を再肥育する際に牧草を与え、従来の美味しさとグラスフェッドビーフのヘルシーさを併せ持っている「里山牛」です。
里山牛は自社の畑で生産されている牧草飼料が与えられているので、豊潤な味わいと柔らかな口当りが特徴です。
里山牛を育てる「さかうえ」さんは、脂に頼らず、お肉本来の味を味わってもらうよう、徹底的に品質をあげることにこだわりをもって牛を育てておられます。
肉の美味しさとヘルシーさを追求した挑戦に、ほかのグラスフェッドビーフとの違いを感じ、その取り組む姿勢に共感したのでこの肉を選びました。
グラスフェッドビーフという選択肢は、私たちが考える「美味しさ」を広げ、健康への配慮という新たな視点を提供してくれると思います。
美味しいだけではなく、食べること自体が身体に良い影響をもたらす。
そんな新しい価値観の形成に寄与しているのがグラスフェッドビーフです。